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淡海ネットワークセンター(Ohmi Network Center for Voluntaly Organizations)
淡海ネットワークセンターは、地域や社会の課題解決に自主的に取り組むNPOや市民活動をサポートしています。

 
TOPICS

環境問題と市民活動
環境問題の解決に対して
何ができるだろう。

5月にデンマークで開催された世界湖沼会議は、 県内の市民活動団体の代表者も参加しました。 2001年には、滋賀県での開催が決定、 来年はG8環境サミットが大津市で開催されます。 環境問題に取り組むNGOやNPOの活動に注目が集まる今、 一人ひとりの市民が、また市民活動団体が、 環境問題に対してどのように取り組むことができるのでしょうか。 地球温暖化・気候変動防止のために 市民の立場から行動している市民団体「気候ネットワーク」 事務局長の田浦健朗さんにインタビューしました。

田浦 健朗さん
「気候ネットワーク」事務局長
聞き手 奥田 久美子
「おうみネット」編集ボランティア

気候フォーラムから気候ネットワークへ
「気候ネットワーク」とはどういう活動をされているNGOなんですか。
97年12月に京都で国連気候変動枠組み条約締結国会議(COP3)が開催されたときに、外国のNGOや日本国内の個人、NGOの参加支援など、その中心になって活躍した「気候フォーラム」の後継組織として設立されたのが、現在の「気候ネットワーク」です。気候変動と温暖化に関する国際交渉の監視、国内政策の監視と提言、シンポジウム・セミナーなどの実施、調査、研究、情報の収集と発信に加え、国内外の個人・団体との交流・ネットワーク化など多岐にわたって活動しています。
COP3では、環境問題について、個別に深く活動されているたくさんの団体・個人がうまくネットワークし、横断的に活動されましたよね。
マスコミが大々的に報道したことに加え、NGOもキャンペーン活動をして一般の注目を引き、地球規模の問題の解決に国、行政だけでなく市民の声が反映できるかもしれないということを市民が実感できる機会だったと思います。
どのようにして「気候ネットワーク」につながったのですか。
「気候フォーラム」の活動の中で課題も見えてきました。行政、自治体へある程度の働きかけはできたけれど、それ以上のことはまだできていないのです。これまで果たした役割からさらに期待もうまれ、継続組織をつくる必要が出てきたわけです。しかし、継続させるためには財源を確保することが大きな課題です。10年くらいの財源の見通しがあれば、いろいろな活動が考えられると思います。財源の確保という問題はNGO共通の課題ですね。今の財源は、助成や寄付、会費などで、人件費などの一般経費は調査、プロジェクトと違って助成を受けることが難しいので、サポートしてほしいですね。これからの社会は、NGO、NPOが盛んにならざるを得ないと思っています。企業の人、行政の人も余暇の時間は同じ市民ということであまり垣根をつくらないでやっていくのがいいのではないでしょうか。
一般市民が環境問題に関わるには
市民活動には、近づきがたい見えない壁があるような気がしていて、もっと個人がそれぞれの立場で参加し、うまく融合していけるといいと思うのですが。
環境先進国のドイツや北欧では、うまく市民が主体となって社会の政策決定がなされています。こういった環境問題をきっかけにして、日本でも民主的な社会制度のあり方みたいなものを見つめていけるのではないでしょうか。
企業や行政は目に見えて変わってきていると思われますか。
企業の取組みはCOP3で非常に変わりました。本質的に気候変動問題の解決に向かっているとは思いませんが、企業の対外的な姿勢は大きく変わったと思います。コマーシャルにしても環境に優しい企業ということを全面に出すようになってきています。そうしないと企業として存続できないのかもしれませんね。行政の方も、今までのやり方では、市民の協力は得られないのではと気がついてきているように思いますね。
実際に活動していかないといけない一般市民というのはどうでしょう。
市民側の活動は一部の人に限られていて、多くの人々が社会づくりに責任をもって参画しようとしていないように見受けられます。環境の悪化に気づき、なんとかする必要があると考えている人たちが非常に多いのに、実際に環境に配慮した生活や取組みができていないと思います。確かな情報が伝わることと、社会の仕組みの僅かな工夫で、多くの人々の生活は大きく変わる と考えます。また人々の問題意識が社会づくりや政策決定に反映する仕組みができるようになることも大切でしょう。
コアになっている人が危機感を持っているけれど、それが一般に広がるという点で弱いということでしょうか。
日本のNGOは弱いといわれますが、関わっている人には優秀な人も多いと思います。広がらないのは一般の人のサポートが少ないことも一因でしょうね。教育とかマスコミとかいろんなところに原因があるのかもしれません。しかし、 実際に活動できなくても、何か関心ある市民活動団体の会員になるだけでもいい と思います。そんな広がりがあれば随分変わってくると思います。スウェーデンでは一人あたり平均3つのNGOに参加しています。寄付控除とか社会の仕組みの問題もありますが、やはり人々の意識が高い。NGOを育て、また自分自身も育てられ、政府の機関で働くNGOの人や、NGOで働く政府の人がいたりという風に、垣根なくやっています。どこにいても自分が「こういうふうにやってきました」と堂々と主張できる社会というか、社会に対する意識の高さが日本ではまだまだですね。
地球温暖化防止に向けて
そういう意識をつくっていくというのが、NGOやNPOが定着するのに欠かせない所ですね。これから気候ネットワークがやっていきたいことは何ですか。
温暖化問題は全ての社会・経済活動に関わるし、皆さんに関わる問題です。 ネットワークとしてつながりを持ちながら、活動を続けていくことが大切 だと思っています。従来の活動のほかに、入門向けのセミナーの実施やわかりやすい資料を作成したいと思います。わかりにくい国際交渉や京都議定書も中高生が読んでもわかるものができればと思っています。また、公害は加害者と被害者というのがありますが、地球温暖化はみんなが加害者であり、被害者であるという意味で難しい問題です。地域での対策がもっと進むことを考えています。温室効果ガスを削減することにより、環境に優しいまちづくりができるという試みがいろんな地域でなされていって、それをネットワークできればいいと思います。スウェーデンには、NGOと自治体が協力して、「化石燃料を使わないまち」を目指している自治体があるそうです。自分の住んでいるところの近くで、そういう環境に対する取組みがあれば、顔が見えるというかもっと地域の人が参加しやすいと思います。
地球温暖化問題はだれもが危機意識をもって取り組まなければならない問題ですね。それにしても一度にいろんなことをしなくてはいけないですね。
幸いにいろんな人が関わってくれているので、多くのことに取り組むことも可能だと思います。いろんな出会いがあるので、参加することで得られることも多いと思います。楽しい気持ちを大切にしながらやっていきたいですね。

気候ネットワークの発行物

 

「気候ネットワーク」
1998年4月19日、「気候フォーラム」の趣旨を引き継ぎ「気候ネットワーク」設立。地球温暖化・気候変動の防止のために市民の立場から活動する。


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インタビューを終えて 編集ボランティア 奥田

温暖化問題に取り組むNGOと聞くと、なんかすごい組織だ!というイメージをもたれませんか。けれど、お話を伺って、非営利で私たち市民の力をいかして活動していくことは、組織の規模や活動の範囲に関わらず共通の問題点、活動のおもしろさ、そして社会へ影響を持つことがわかりました。できることから楽しく自分なりにやってみることは、社会的責任にも通じるのですね。



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