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淡海ネットワークセンター(Ohmi Network Center for Voluntaly Organizations)
淡海ネットワークセンターは、地域や社会の課題解決に自主的に取り組むNPOや市民活動をサポートしています。

 
TOPICS

ボランティアについて
考える

何気なく使うこのボランティアという言葉、
皆さんはどのように考えていますか?
今回の特集は、龍谷大学助教授の筒井のり子さんと
大津市のボランティアコーディネーター日花京子さん
お二人によるボランティアについての
対談をお届けします。

筒井 のり子さん Noriko Tsutsui
龍谷大学社会学部地域福祉学科助教授
『月刊ボランティア』〈(社福) 大阪ボランティア協会発行〉編集委員
関西学院大学大学院社会学研究科博士課程前期課程を修了
著書:『地域福祉実践の課題と展開』(共著)/ 『施設ボランティアコーディネーター』
日花 京子さん Kyoko Hibana
ボランティアコーディネーター
(社)大津市社会福祉協議会 大津市ボランティアセンター
短大時代にボランティアサークルを経験
平成2年に大津市社会福祉協議会のボランティアコーディネーターの仕事につき現在9年目

最近のボランティア情報

筒井最近は、福祉分野以外からも、ボランティアマネージメントについて学習会をしたいという相談が増えています。国際交流協会や日本赤十字といった団体も、改めてボランティアの位置づけやボランティアとの協働を考えなおそうという時期に来ているようです。

日花最近、学校からボランティア体験講座の企画・講師の派遣という話が、よくあります。体験講座の中で、子どもたちの生き生きした姿に先生がびっくりされることもあるんです。体験はいいことだと思うんですが、みんな一斉にというのではなく、いろんなメニューから選択できれば、子どもたちも参加意欲をもって、満足できる学習ができるのではと思っています。

筒井福祉教育とボランティア体験、ボランティア活動がごっちゃにされている部分があるように思います。アメリカでも地域のいろんな団体に入って体験学習をしていますが、その場合、ボランティアではなく、コミュニティサービスという言い方をしています。教育の一環として地域のいろんなボランティア団体で体験学習することにはとても意味があることですが、それはボランティア活動と区別するべきでしょうね。今は、なんでもボランティアとつければみんなに受け入れられるという感じがあって、マスコミも、誤解を招く表現をしたりしています。教育とボランティア活動の違いをはっきり認識してプログラムをたてる必要があると思います。

日花ボランティア体験することで、すぐに何かが変わることを期待する学校の先生や親御さんもおられて、受け入れ側の負担になっていることもあります。ボランティア体験するまでに、事前学習をしてもらえればと思います。

ボランティア活動とは

日花ボランティア活動は自発的なもので、やれと言われてやっているのではありません。やっているうちに楽しくなるというのがそこにはあるのだと思います。
筒井そこが一番大切ですね。自発的にするからもっと面白くしようと工夫するし、仲間を増やそうと呼びかけたりするし。本当にこんなことできるの?ということがだんだん実現したりして、それがボランティア活動の面白さにつながっています。
日花ボランティア活動では頭を柔らかくして取り組んでほしいですね。既成概念にとらわれて、「かわいそう」と思ったり、他人の生き方の評価をするのではなく、いろんな生き方があって当たり前と考えて活動してほしいです。長年ボランティア活動することで固定観念にとらわれたり、人間関係を固定してしまわないで、新しい人・新しいことと出会うことでまた何かが変わるかもしれないという柔らかい頭で活動することが大切だと思います。

有償? 無償?


日花活動の中には、送迎サービスのようにある程度受け手の費用負担がないと出来ない活動があります。逆に頼む方もある程度の対価を支払った方が頼みやすいこともあります。少し前までは、ボランティア活動はお金に裕福な人しか出来ないというイメージがありましたが、世の中の認識も少しずつ変わり、関わる人も増え、あくまでも無償という考え方にこだわる人も少なくなってきているのかも知れませんね。
筒井私は、有償・無償についてはきちんとわけて考えた方がいいと思っていて、実費としてお金をもらうのは無償の範疇にいれています。実費以外の労働対価をもらった場合は、有償だと考えています。交通費をもらっても有償だと言う人もいて、まず、そのあたりはきちんと議論しないといけません。有償活動・無償活動の両方ともが、自発的な市民活動なわけですが、90年代になり、非営利活動という概念が入ってきて随分整理されてきたのではないかと思うんです。同じボランタリーな市民の活動の中に、労働対価をもらわないものともらうものがあり、家事や介護など日常生活に欠かせないものなどは、事業化して労働対価をもらった方が、すっきりすると思います。労働対価をもらうタイプのものは、私はボランティア活動と呼びません。基本的には、海外でも労働対価をもらわないものがボランティア活動という位置づけになっています。
日花無償活動の場合、当然頻度は少なくなり、毎日必要なサービスには、無償のボランティアではまかないきれないときがありますね。
筒井やはり毎日必要なサービスには、それを事業化したNPOときちんとサービス提供の契約を結ぶことが必要ですから、いろんなNPOがもっとできてくればいいと思います。
日花またボランティア活動は、人間と人間のつき合いなので、そこがうまく行かないと進まなくなります。初対面では気を使っていても、回数が増えてくるといろんな問題が生じてくる場合もありますから。

ボランティア団体?NPO?

筒井大きく言えば、ボランティアグループもNPOで、独立した非営利の自発的な団体ですが、一般的なイメージとしては、NPOの場合、事務所をかまえ、有償の活動をして、有給のスタッフを抱えていこうというタイプの組織であり、ボランティアグループと組織のタイプがすこし違います。それぞれの組織がどういうことを目指すかが大切です。専従のスタッフを置いて継続的な事業をしたいというグループは組織化をきちんとすることが必要になります。
日花人を雇用し、資金も集めるための方策も考えるということですね。
筒井法律ができ、そのあたりをいろんなグループが見直す機会になったのはいいことではないかと思っています。
日花ボランティア団体は一緒に集まって何かできたらいいという気軽さがあるように思います。一方、その中から、生活をしっかりと支えていこうという意識を強く持ち、ボランティア活動ではできないことを何とかしたいと、法人化も含めてNPOを検討していくところもあります。
筒井いろんなタイプがありますよね。一時、NPO法人をとらないといけないみたいな風潮もありましたが、どっちが上とか下とか全然なく、それぞれの活動目的に応じた組織のタイプを選択していくということです。

これからの課題

日花身近に高齢問題があることもあり、以前と比べて、福祉のボランティアの関心は高まっています。昨年、大津の福祉マップづくりをしたのですが、前回のときと比べて企業の対応も違いました。社会も人も優しくなって、もっとボランティアに参加する人が増えていくのではないかと思います。それは福祉分野以外にも言えることかもしれませんね。
筒井
次の課題としては、NPOとボランティアの関係だと思います。ボランティア団体が法人格をもったときに、有給職員とボランティアの関係や、NPOが活動する中で、どのようにボランティアとの関係づくりをしていくかが今後の課題になるのではないでしょうか。いろんな市民の人の共感を得て、支援をうけてやっていくことがNPOの存在意義でもあるので、その具体的な方法としてボランティアと一緒にやっていくということはとても大切だと思います。その場合、参加することでボランティアが受けるもの、得られるものはなんだろうということを考えることが必要になってきますね。



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