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淡海ネットワークセンター(Ohmi Network Center for Voluntaly Organizations)
淡海ネットワークセンターは、地域や社会の課題解決に自主的に取り組むNPOや市民活動をサポートしています。

 

 

市民団体にとって資金の確保は大きな課題のひとつです。寄付金や行政の補助金と違った助成財団による助成金に注目が集まっています。 「助成金とは何か」「助成金を受けるコツは?」 今回は、財団法人トヨタ財団のプログラム・オフィサーである渡部元さんを講師に、さる7月28日に開催した「わくわく市民活動ゼミナール」の内容をお届けします。
●助成財団、行政補助金、企業の寄付金の違い
市民活動をはじめとするNPOの活動は、ミッション=理念に基づく活動だと言われています。その理念に基づき、行政や企業ではできない(できにくい)分野でアイデアを出し、十分なプランニングのもとで活動を展開していくことこそ、市民団体に備えるべき力量でしょう。そして、この点から言えば、助成財団の役割は、そのような市民団体の力量形成を資金的な面でバックアップしていくことだと考えます。

  行政の補助金は基本的に税金が原資ですから、どうしても広く薄く、平等に、しかもリスクなくということになりがちですが、民間助成財団の基金は民間の資金ですから、その設立趣旨・目的に沿って、助成先を絞り込むことが可能となり、同時に、1件あたりに対しても比較的厚い手当てができます。また、助成金は、個人の寄付金とは異なり、一種の社会的な認知機能、効用を持つ金だということを認識していただきたいと思います。

 企業の社会貢献活動は「見識ある自己利益活動」という言い方もされますが、民間助成財団の場合は、むしろ「自己利益なき見識活動」だと考えております。自分たちがこうしたい、あるいはこうありたいと願う社会の方向に向かって助成金を出せるというところが、民間の助成財団の本来であり、良さだと思っています。

●助成金の申請にあたって事前に検討すべきこと

助成財団としては、次の三つの段階において助成を行うのが理想的だと言われております。第一に活動の立ち上げ段階、次に活動の発展期、最後に事業の終了などに伴うとりまとめの時期です。民間財団の助成金は一過性のものが多く、連続性を期待するのが無理な場合があります。そういう意味でも助成金を希望する際には、先の三つのポイントに合わせて、自分たちが今、どういう活動段階にあり、何が必要なのかを見極め、その上でさらに、民間助成金と行政の補助金および企業の寄付金との指向性の違いなども併せて考えてみることが肝要かと思います。

 また、各財団の助成の趣旨を理解することは大切で、そこを事前にきちんと押さえる必要があります。

 次に、実際の応募用紙(申請書)に記入する前に、とりあえず計画案を簡潔な形でペーパーにまとめてみる。これに関連して言えば、自分たちの計画やアイデアを日頃からペーパーに落とす訓練をしておく方がよいでしょう。それから、助成の内容などに関する疑問点や不明な点についての質問および連絡を行う際には、事前によく整理したうえで、タイミングも考慮に入れて連絡をする。その場合、可能であれば選考の仕組みや基準などについても確認してみてはどうでしょうか。

 そのようなことを踏まえて、助成を希望する「計画」の内容について、充分な検討や見直しを行う。その際、第三者的な視点を導入することは重要です。異なる立場の人を説得することになるわけですから、当然、一定の表現力が必要になります。くれぐれも、ひとりよがりにならないように気を付ける必要があります。

もちろん内容だけでなく、これと対応する実施スケジュールや予算についても充分な検討を行ってください。内容が良くても、実施スケジュールや予算がそれに見合っていないと、実現の可能性について疑問視されます。

●応募申し込みに当たって実際に注意したいこと

 応募書類等の書式には財団によっていろいろあると思いますが、いずれもその財団が必要とする項目を列挙しているわけですから、それらにはきちんと対応するということが大事だと思います。

 トヨタ財団の場合、目的、内容・方法、実施体制、スケジュール、もちろん予算といった項目がメインになります。これらの項目に対して書きもれがあると、評価はどうしても下がります。

 内容面について言えば、評価基準とも関連しますが、「財団の趣旨に適ったものかどうか」「応募書式の要件を満たしているか」「計画の内容に先駆性・独創性があるか」「計画の実現性があり、かつその成果に広い波及が見込まれるか」「現時点における計画がタイムリーかどうか」、「計画遂行に際して適切な人材を確保できているか」「スケジュールや予算編成が適切に練られているか」「行政の補助金や企業の寄付金など、他の財源を得にくいものかどうか」、ということがポイントになります。

 最後に締め切りについてです。毎回、「ちょっと期日に間に合わないんですが、1日2日いいですか?」というのもありますが、これは絶対にダメです。このような甘えはNPOだからこそ、余計、律してもらいたいものです。

●その他留意したいこと

 ちょっと逆説的ですが、「たとえ助成が得られなくても“やる”」という意気込みがあるかないかは重要なことで、「言外な意味」と言いますか、応募用紙からも伝わってくるんですね。そういう意気込みでないと、たとえ助成をもらってもあるいは長続きしないかもしれません。

 それから、結果として不採択になる場合ももちろんある。ダメになったらなったなりの理由がある場合が多いので、そこは謙虚に、自分たちの活動を見直すという意味で、どこが悪かったのかを見いだす努力をぜひ行っていただきたいと思います。

 最後に助成財団に関する情報ですが、これは(財)助成財団センターや各地のNPO支援センター等をはじめ、いろいろな所で紹介されておりますから、常にアンテナを張っておいていただきたい。最近はホームページで情報を出しているところが多いので、その活用は非常に有効だと思います。それから、本日もその機会の一つかもしれませんが、財団関係者と接触できる機会があれば、可能な範囲で試みられたらよいと思います。そのことは、同時に、助成財団のスタッフにとっても勉強になるからです。

助成金情報の収集には

(財)助成財団センター ホームページ
http://www.jfc.or.jp

(財)トヨタ財団 ホームページ
http://www.toyotafound.or.jp

渡部 元さんプロフィール

財団法人トヨタ財団プログラムオフィサーとして「市民活動助成」や「研究助成」をはじめとする助成プログラムの企画・運営にあたる傍ら、特定非営利活動法人日本NPOセンター・企画運営委員、神奈川県立かながわ県民活動サポートセンター・運営協議会会長、国民生活審議会 総合企画部会 NPO制度委員会・特別委員、などを務める。



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