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シリーズ 〜NPOへの素朴な疑問〜
前回のコラムで、NPOの持つ非営利の意味を、利益が出た場合に配分しないということだと書いた。しかし、非営利と聞いて単純に金儲けをしたらダメだと思っている人もまだまだ多い。市民団体の中でもボランティア団体と呼ばれているものは、ボランティアだけで運営しているため、通常金儲けという発想はない。自分たちの時間と金を使って活動する場合がほとんどであるからだ。ボランティア団体の場合、事務所を構えているケースもあまりない。そこにボランティア型の活動の一定の限界があると言えよう。 それと比較して、継続的な社会サービスを提供するような事業型の市民団体では、事務所を構え、有給のスタッフを抱えるのが一般的である。こうした団体には事務所経費や人件費がかかるようになり、どうしても収益性のある事業を団体運営のメインにする必要が出てくる。しかし、NPOが行う事業は、通常あまり儲からないケースが多く、そこで会費、寄付金、助成金等のいろいろな資金づくりを必要としている。 NPOは儲けてもいいのだが、あまり儲からないというのが現状である。儲からないとはいうものの、では、現実にNPOが儲けた場合の利益はどうするのだろうか。利益配分をしてはいけないので、当然、職員に規定以上の報酬を払ったり、役員で山分けすることは許されない。一般に言われているのが、ミッション=社会的使命・目的のために使うということである。その意味で、NPOはミッション志向の団体という言い方をする場合もある。 では、NPOが儲けるというのはどういうことなのだろうか。NPO先進国のアメリカでは、数千万円の報酬を得るNPOの理事もいるらしいが、日本では悲しいかな役員報酬もスタッフ給料も非常に安く、その身分保障も十分になされていないケースが多い。こうした中で、たまたま収益が生まれ、法人税が課税されてしまうこともある。企業並みの身分保障がされ、スタッフにもそれなりの給料が払われているのであれば問題ないが、そうした現状で、企業と同等の法人税を課税されるというのはいかがなものか。NPOが企業並みの法人税を払えるほど儲けられる社会が来ることを望みつつ、課税の仕組みを一から考える必要があると思われる。(市民熱人) 参考文献 NPO基礎講座(山岡義典編著、ぎょうせい、1997年) |