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淡海ネットワークセンター(Ohmi Network Center for Voluntaly Organizations)
淡海ネットワークセンターは、地域や社会の課題解決に自主的に取り組むNPOや市民活動をサポートしています。

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11月11日から16日まで、第9回世界湖沼会議が開催されます。今回の会議は、これまで以上に市民の関わりが強調されています。世界湖沼会議実行委員会事務局の深田富美男さんと滋賀県環境生活協同組合理事長の藤井絢子さんへのインタビューを通じて、世界湖沼会議に関わる市民団体の動きを探ります。

● 湖沼会議に市民が関わるようになったきっかけを教えてください。

世界湖沼会議
実行委員会事務局

深田富美男さん

深田: 湖沼の環境保全活動は、行政だけでは限界があるのが現実です。行政ができることは法律や制度、ハード整備など枠組みを作ることだと思いますが、実際、下水道が普及したり条例ができても、環境がよくなったと言ってもらえません。だから、みんなでどうしたらよいかを考えて、みんなで決めていかないと、動かなくなっていると思います。また、市民、企業、研究者、行政などの関係者が一緒になって、この問題について情報を共有し、議論していこうとするきっかけが湖沼会議です。関係者が分野を超えて一堂に会する機会を作ることが湖沼会議を開催する意義の一つです。

● 具体的にどのように市民が関わっているのですか。

深田: 湖沼会議自体は全体会議と5つの分科会からなっていますが、全て企画段階から市民やNGOにも参加してもらって、自由に議論して決めていただいています。参加型で進めてきましたので、多くの人が納得する会議となってきたと思います。しかし、分科会での議論は時間が限られていますし、現地でやらないと市民活動や企業活動も十分反映されません。そこで、湖沼会議にあわせて市民や環境保全団体が自由に企画運営する「自由会議」があります。これは、湖沼会議の一環として開催されるもので、51の自由会議が予定されています。

● 初回(1984年)と今回で、違うところはどこでしょうか。

深田: 初回は、異なる分野の人々が集まる最初の試みで、意見を交換するまでにはなりませんでした。第2回から一般公募で、論文を出して発表できるというスタイルになりましたが、今回は、論文でなくもっと市民が参加しやすい「発表」というスタイルに変えました。議論する内容も初回とは大きく変わっているのではないかと思います。第1回開催時は、琵琶湖が抱えていた富栄養化問題に代表されるように、水質問題が一般的な課題でした。今は生物の多様性問題、水辺の生態系や外来魚問題など、テーマが大きく様変わりしています。流域全体をいかに保全するか、山から湖、下流の海までの流域全体を考えないとダメだとか。人間の遊び、生活との関わりの中で問題が起こっているのではないかという認識にまで進んでいます。これを単に研究者が発表するのではなく、市民や企業も一緒になって議論しようということになっています。

● 市民に期待することは。

深田: 湖沼会議が環境保全活動を盛り上げるきっかけになると同時に、私たちの生活のあり方を見直す新たなムーブメントとして続いていくことを期待しています。すでに72カ国1,000名を超える人に参加登録をしていただいています。一人でも多くの方が参加し、議論に加わっていただければと思います。


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● 藤井さんは企画委員として、また、琵琶湖セッションの副部会長として会議の立ち上げから参加されていますが、今回、市民サイドから見て、世界湖沼会議をどのように見ますか。

藤井: 初回の会議では、琵琶湖がこれまで経験したことがない「富栄養化」のことを、世界の湖沼に学んでどうやって解決したらよいかという明確なテーマがありました。その後、会議は世界各地を巡り、「富栄養化」のメカニズム解明、水位変動、毒性物質汚染、酸性化など研究者中心の学会的要素が強くなりました。その結果、市民が参加しているにもかかわらず、市民が直接近寄りがたい形で動いてきました。21世紀のスタートの年ですし、またアジアの中の日本で開催するのですから、今回の会議には、先進諸国だけでなく開発途上国の方々にも集まっていただき、21世紀の水環境問題をどう解決するかを議論できる場にしたいと思っていました。さらに、研究者会議の色彩が強くなった会議を産官学民、四者がどう創りあげていくかという形にぜひ持っていきたいと企画委員会で提案してきました。

滋賀県
環境生活協同組合
理事長

藤井絢子さん

しかし形はできましたが、市民みんなに会議で議論ができるという意識はまだまだ遠いんですね。 「琵琶湖に集まって、今、この問題を議論します」という形になっていない。中心軸が多様になっているから拡散してしまうということと、これまで開催されてきた湖沼会議のフィードバックが弱いということが原因だと思います。研究者は日常的な交流の中で動きが見えていますが、肝心の地域に暮らしている人たちに同質のフィードバックがほとんどないので、多様なテーマへ全面展開していくことで、かえって会議を見えにくくしている可能性もあります。

● 会議後、県内の市民団体はどうなっていくべきだと思いますか。

藤井: 会議に参加した市民は、琵琶湖が様々な問題を抱えていることの再発見とともに、世界各国の環境状況を見聞きすると思います。そこから、市民サイドのより細かな民際外交ができるという交流軸がほしいですね。今、国同士の関係が非常に危ういことになっているので、むしろ、環境を軸に民間が交流することで国際関係が良くなるといいですね。私たち市民は交流を通じて、自分たちの問題意識がまだ非常に浅いことやもっと専門性を持たないといけないことに気づくだろうし、専門性を持つためにどのようなネットワークをつくらないとダメかも学ぶだろうし、そういった様々なことを世界湖沼会議は気づかせる場になると思います。湖沼会議は開くことが目的ではなく、その後に、会議から学んだことを地域にどう持ち帰るか、どう語れるか、琵琶湖の周りにどれだけNGOが育っているかが試される場だと思います。琵琶湖の発信力を持ちつつ、相手に学ぶという、そういうものを持つ機会になってほしいと思います。そして、それは参加することでしかできません。本会議だけでなく、各地域では自由会議が開催されます。それらに参加し、自分も「そうだ、こんなことをやってみよう」、ということを探ったらどうかと思います。




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