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淡海ネットワークセンター(Ohmi Network Center for Voluntaly Organizations)
淡海ネットワークセンターは、地域や社会の課題解決に自主的に取り組むNPOや市民活動をサポートしています。

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〜若い人が積極的にかかわる「ビジュアル系」NPO〜

 NPO活動を定義するとき、その活動の『先駆性』がとりあげられます。でも、その『先駆性』故に、活動の目指すところが見えにくく、その結果、共感が得られにくいということもあります。
今回のおうみネットでは、若い人が中心となって活動しているNPO法人環境共生都市推進協会(京都市)を取り上げ、若い人がどうすれば積極的に活動に参加してくれるようになるのか考えてみました。

インタビュー/川勝六四(淡海ネットワークセンター事務局)

 京都市の中心地烏丸御池。旧電電公社の建物を利用したおしゃれなファッションビル『新風館』の中庭に、流線型をした見慣れない乗り物が並べてあります。そこは自転車タクシー『Velo Taxi』のステーションです。『Velo』とは、ドイツ語で『自転車』の意味で、NPO法人環境共生都市推進協会がドイツから輸入し、この5月から運営しています。活動を始めてから、様々なメディアに取り上げられ、注目されているこのユニークな自転車タクシーについて、同協会の細尾友子さんにお話を伺いました。

Q 自転車タクシーをしようと思ったきっかけはなんですか?

細尾 仕事でお給料をもらって、それで遊びに行って、貯金して…というだけじゃなくて、付加価値として何か自分に残るもの、人に対して何かできることがあれば良いな、と思っていました。その『付加価値』はどうしたら生まれるのかとずっと思っていました。

Q 最初から自転車タクシーを考えていたのですか?

細尾 ハノーバー万博の時に、このベロタクシーのシティクルーザーが使われていて、とてもかっこいいということを聞き、資料や情報を集めていたんです。形もカッコイイしカワイイし、しかもドイツ人に愛されている。これを京都でやることで、私たちが思っている事が達成できるんじゃないか、という希望がすごく出てきました。実際、ヨーロッパでは11カ国20都市でやっていて成功していますが、京都で成功するかということを、専門家の意見を聞いたり、自分達で会議・討論を繰り返して検討し、その上で、自信を持った上で、自転車タクシーの導入に踏み切ることにしました。


▲京都市の中心地烏丸御池。旧電電公社の建物を利用したおしゃれなファッションビル"新風館"の中庭にある"Velo Taxi"のステーション。

Q 自転車タクシーの目的はなんですか

細尾 環境共生都市推進協会は「環境保護」、その中でも特に「CO2削減」という大きい課題をうたっています。でも、ベロタクシーを走らせる事によって、車やCO2が減ったなど、直接、効果が出るとは思っていません。ただ単にきっかけづくりが出来ればと思っています。

出発前の打ち合わせ風景。メンバーはドライバーさんも含めほとんどが20代。アルバイトはアルバイトニュースなどの広告で募集。

NPO法人環境共生都市推進協会事務局の細尾友子さん 「若い人達は、デートの途中とかで抵抗無くトライして乗ってくれますし、遊園地の乗りもの感覚で小さいお子さんも乗ってくれます。また、年配の方々は暑い、しんどい、足痛い・・・などと便利に使ってくれますね」


▲運営や経費を考え、車体に企業広告シールを貼って宣伝をしながら走る。毎月協賛企業も変わり、シールも貼り替える。年内の協賛企業はほぼ埋まっているという。

Q きっかけづくりというと?

細尾 環境保護活動というと、大学の先生とか専門家の方たちがデータを取ったり、文書を書いて提出したりと、市民には見えにくい動きがありますよね。それもすごく大事なんですが、何か変わっているんじゃない、かっこいいじゃないか、というビジュアルから入るのもアリじゃないかなと思うんですよ。そういうところで若い人たちも来てくれてると思うんですよね。でも、いざ乗ってみたら町の景色が違って見えるぞとか、ここにはこんな良いところがあったんだとか、前の車の排気ガスが嫌だなとか、今の環境に気づいてくれる人が一人でも増えたらいいと思っています。

Q この場所自体が若い人が集まる場所ですが、それも考えてされてるわけですか?

細尾 ここ(新風館)自体が、名前の通り『新しい風の館』で、ここから新しい風を興していこうじゃないか、というのがコンセプトとしてあるんですよ。オープンスペースで、例えばお昼時などOLの人たちがお弁当持ってきて食べたりされているんです。広く開放しておられるんですね。そういうところと古い感じもちょっと残してある建物にも、私達に共感するところがあって、この場所に決めました。

▲全部で10台あるVelo Taxi

Q 車体に企業広告を入れられてますが、この発想はどこから生まれたのですか

細尾 もともと発想、事業形態はドイツのものなんですよ。どれだけ長く続けてどれだけ長くアピールしていけるか。『継続』が一番大事なんです。運賃を引き上げれば維持費を賄えるんですが、そうすると楽しい乗り物じゃなくなりますよね。でも、じゃあ経費をどうする?というところで企業さんに少し協力して頂いて、その代わりにこの車体にシールを貼って協賛してくださった企業さんの宣伝をしながら走る。お客さんには安い料金で乗ってもらって、企業さんも間接的ですが、環境保護活動に関与したことになる。今まで環境保護活動に全く関与しなかった企業さんも、それが最初の一歩となって目覚めてもらえたら嬉しいです。

料金:大人300円 小人200円
※2歳までの子どもは無料。 2歳以上6歳未満の子どもは小人料金。
運行時間:13時〜17時
連絡先:京都市中京区烏丸姉小路下ル場之町586-2 新風館1F PinkTower
電話075-241-7645info@velotaxi.jp  http://www.velotaxi.jp

Q お客さんの反応はどうでしょうか

細尾 大雑把なアンケートなんですが、その中には「楽しい」とか「面白かった」というのがダントツに多いですね。中には「エコロジー」という言葉も結構入ってるんですよ。何かそういう風に見てくれているというか、走っていることがそういうことなんだっていうのが、感じで分かってもらっている気がしますね

Q これからめざすところは

細尾 現在、唯一の苦情でもあるんですが、「エリアが狭すぎるのでもっと広げて!」という声が多いので、私達もエリア拡大を目指して行きたいですね。それと、この自転車タクシーが全国に拡がることで、またその土地の発見があったり、きっかけ作りが出来たりとかできればとても嬉しいですね。日本ではまだまだヨーロッパに比べて自転車の扱いがぞんざいで、どこを走っても良い=無法状態ですよね。で、本来は楽しくて便利な乗り物なのに、歩行者にとっては危ないものになってしまったりとかするんです。『自転車の地位の確立』という意味でも拡がっていけばと思っています。


取材を終えて

「見た目から入る」。一見軽い感じがしますが、その裏では、「自分たちの活動や目指していることをいかにわかりやすく伝え、いかに多くの人に共感を持ってもらうか」「そのためにはどうすればよいか」を考えて法人を立ち上げたメンバーの熱意と活動に関する十分な調査・研究そして『事業の継続』を念頭においた堅実な運営がありました。



淡海ネットワークセンター(財団法人 淡海文化振興財団)
〒520-0801 滋賀県大津市におの浜1-1-20(ピアザ淡海2F) 電話 : 077-524-8440 ファックス : 077-524-8442