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淡海ネットワークセンター(Ohmi Network Center for Voluntaly Organizations)
淡海ネットワークセンターは、地域や社会の課題解決に自主的に取り組むNPOや市民活動をサポートしています。

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〜リスクと上手につきあうためには〜
 もし、活動中に事故やトラブルに巻き込まれたら自分たちはどう対処したらいいのだろう、と思ったことはないですか?
 日頃あまり意識されませんが、リスクは活動のあるところどこにでも潜んでいます。今回の特集では、さる11月8日に社団法人日本損害保険協会の宇田川智弘さんを迎えて開催した「わくわく市民活動ゼミナール2002」の内容をお伝えします。

PROFILE

宇田川智弘(うたがわともひろ)さん


社団法人日本損害保険協会生活サービス部NPOグループ副長。NPO活動の支援や損保社員のボランティア活動促進に向けて取り組んでいる。NPOのリスクマネジメント啓発のため、日本NPOセンターと共同でパンフレット「NPOのためのリスクマネジメント」を作成。

▲ 社団法人日本損害保険協会の
啓発パンフレットとビデオ
生活サービス部NPOグループ
TEL:03-3255-1294
http://www.sonpo.or.jp

 リスクマネジメントとは?
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 NPOを取り巻くリスクとは何でしょうか。活動中に起こる様々なリスクの存在を感じていても漠然として分からないと言う人が多いのではないでしょうか。リスクとは、一言で言うと損失が発生するかもしれない不確実な要素と定義できます。自分たちの活動を阻害する要因全てをリスクと呼ぶことができます。リスクには、例えばスタッフの労働環境、重要文書の保管など各NPOに共通する組織運営におけるリスク、また、NPOが提供する活動やサービスなど事業面におけるリスクの大きく二つに分けることが出来ます。こういったリスクが発生することで、人・もの・金・情報・信用といった有形無形の資産が失われることになります。そのリスクに対応するための手法がリスクマネジメントです。

  リスクマネジメントのポイントとして4点あげることができます。
(1) リスクは発生するもの、回避できないものと意識すること。
(2) 発生するリスクがどこに存在し、どう取り組んでいくのか考えること。
(3) リスクに対処するには、可能な限り効率的かつ効果的な方法で取り組むこと。
(4) PDCAのプロセスを重視すること。PDCAとは、リスクに対応するために・計画を立て(Plan)・実行し(Do)・見直し(Check)・改善を図る(Action)ことです。

 リスクマネジメントとは、どのようなリスクがどこに存在し、そのリスクにどう対処するのかを知って管理していくことです。

リスクマネジメントの手順
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 リスクマネジメントの手順で最初に行うのはリスクの発見・把握です。自分たちの団体にどんなリスクがあるのかをまず全て洗い出すことが大切です。最初のこの段階でリスクが発見できなかったり見落としてしまうと、後にリスクが発生し予想外の損失を被ることにつながるので、この作業はとても重要です。一般的には、チェックリストとかフローチャートを用いてリスクの発見・把握を行っていきます。

 次に、洗い出したリスクの大きさはどれくらいか、発生頻度はどの程度あるのかを評価・分析することが必要です。その後、評価・分析したリスクについて、リスクの処理を行うこととなりますが、リスクの種類や性質に応じて4つの処理方法があります。一つはリスクの予防や損害を小さくする対策をとること(リスクの軽減)です。これはリスクの処理の中でもっとも効果のある方法です。二つ目はリスクが起こったら損失が大きくなるものについて、保険を利用するなど団体以外で損害を負担すること(リスクの転嫁)です。三つ目は逆に比較的損害が小さいもの、自分たちの団体で処理できるものについては団体で負担する方法(リスクの保有)があります。四つ目としてリスクのある活動自体をやめてしまうこと(リスクの回避)です。ただ、リスクを回避ばかりしていると、経営自体成り立たないので現実的な方法ではないと思います。そして最後に、確認・フォローをします。大事なことは、リスクの処理をしたことで終わりではなく、リスクマネジメントの手法が十分な効果をあげているのか、目的が達成されたのかどうか必ず確認し、実施による効果と費やしたコストのバランスを考えることです。そして、マネジメントは継続して見直し、改善していくことが大切です。

ボランティアリスク
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▲ リスクマネジメントについて熱心に説明を聞く参加者のみなさん

 最後にNPOが共通して有し、かつ最も問題が大きいボランティアリスクについて説明します。これは選考・採用、監督、評価見直しという3段階で考えます。

 まず、選考の段階では、自分たちがボランティアに何を求めるのかを明確にして選考することが大切です。ボランティアの起こした事故でもNPOが賠償責任を問われるということが起きていますので、自分たちの選考基準をしっかりと定めて、人物を見極めて選考することが大切です。また、必要最低限の決まりとか、これはやって欲しいと言うことを契約書あるいは合意書として採用者と交わしておくことで互いの責任を明確化することも必要です。契約期間を定めることによってボランティアの見直しをする事も重要な点だと思います。

 次に監督段階ですが、まず教育研修の徹底を図ることです。一般の人はボランティアを通して組織を見ますので、組織のミッションをボランティアに伝えておくことが大切です。そしてトラブル事例を把握しておく必要があります。また、合意した役割を超えた活動をボランティアがした場合、団体としてどこまで責任を負うのかもあらかじめ明確にしておく方がよいと思います。

 そして、評価・見直し段階では、活動に対する評価を行って、実際に何ができて何ができなかったのか、何が問題だったのかを必ず見直しすることです。ボランティアをお客様扱いすることでNPOがリスクにさらされるケースもあるようです。よくやっていただいたボランティアについては契約を更新するとか、問題になったケースについてはそこをみんなで検討してなくすということが必要だと思います。


 活動する以上リスクはなくならないものです。リスクがあるからといって活動を控えるのではなく、早期にリスクを発見し対処していくことが成功につながる鍵になると思います。

---------- あなたの団体のリスク対応度チェック

チェック方法
(1) 該当する場合は、チェックをしてください。
(2) 項目ごとのチェック数を数えて、レーダーチャートの目盛の該当数字を○で囲んでください。
(3) それぞれの○の位置を線で結び、レーダーチャートを完成させてください。
【リスクへの意識】
□ 組織のリスクを把握している
□ リスクに備えたプランを持っている
□ プランの内容をスタッフが理解している
【人事管理】
□ 就業規則を文書で作成している
□ ボランティアと契約書または同意書を交わしている
□ 重要な契約については、文書を交わしている
【モノ・災害】
□ 退出時には戸締まり、火の元の確認を行っている
□ 地震に備え、棚やコンピュータなどを固定している
□ 警察や消防などの連絡先を知っている
【資金管理】
□ 資金は責任者ならびに担当者により管理されている
□ 事務所内には、多額の現金を置いていない
□ 現金や会計帳簿は、ルールに従って保管されている
【情報管理】
□ 重要なデータはルールに従って管理している
□ 知り得た情報について守秘義務を徹底している
□ 重要なデータのバックアップを取っている



淡海ネットワークセンター(財団法人 淡海文化振興財団)
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