ページの先頭です。
本文をスキップしてメニューを読む

淡海ネットワークセンター(Ohmi Network Center for Voluntaly Organizations)
淡海ネットワークセンターは、地域や社会の課題解決に自主的に取り組むNPOや市民活動をサポートしています。

*

〜これからの滋賀をつくるNPOの基盤強化を目指して〜

  NPOの資金面での基盤強化を図るため、おうみネットワークセンター(財団法人淡海文化振興財団)が今年度創設した「おうみNPO活動基金」。第1回助成事業には90団体の応募があり、書類選考、公開プレゼンテーションを経て、8団体への助成が決定しました。今回の特集では、おうみNPO活動基金サポート委員会委員長として基金運営全般に関わっていただいている新川達郎さんにお話を伺いました。

新川達郎さん
同志社大学大学院総合政策科学研究科教授
専門分野は、行政学、地方自治論、公共政策論。主な著書に「行政と執行の理論」「地域空洞化時代の行政とボランティア」「地方公務員のためのNPO読本」ほか多数。おうみNPO活動基金サポート委員会委員長。

▲ おうみNPO活動基金サポート委員会


今回、制度設計から基金の運営全般に関わられての感想をお願いします。
新川この基金の発足からずっと関わってきて、実際にどれぐらい応募があるのかはずっと気がかりでした。基金の性格から、しっかりとした企画書・提案書を出すという手続きもなかなか大変ですし、難しいところがあるかなと思っていたのですが、蓋を開けてみると90件という応募があり、これは本当に嬉しいような困ったような、改めていろんなことを感じさせられました。特にこの90件ということで言えば、実際の提案の中身や書類の作り方は別にして、少なくとも滋賀県内のNPOの方々が、この基金への申請という形で、自分たちの事業やNPOの将来を目に見えるものにしようという努力を明確にされてきているということ、つまり、組織としてのミッションやその事業性を表現しようとしておられる。大変真摯に熱心に取り組んでいただいているというのがよく見えて感心しました。
全国的に見て今回、センターが作った基金に対する評価というのはどうお考えでしょうか。
新川そうですね、この基金はある程度大きな金額を継続的に出そうというところに特徴があります。もうひとつはNPOの活動の継続性や発展性に主眼を置いています。そういう意味では、その社会的な役割、インパクトは大きかったのではないかと思います。事業を大切にする、NPOの活動基盤を支えるという点では、それなりのスタンダードを作ったのではないかと考えています。ただやはり、この基金の規模や狙いがどの程度きちんと理解されているのか。それからもう一方ではそのねらいと基金の金額あるいはその出し方が適切だったのかどうかについては、今後さらに検討していく余地はあるだろうと思います。
基金原資が5000万円ということもあって、今回は8団体しか助成することができなかったのですが、助成団体が通ったポイントとか、この辺が全体として良かったとかの感想をお願いします。
新川今回の選考は、当然その事業がNPO活動としてふさわしいかどうか、そして、その事業を通じてNPOの活動がしっかりと基盤強化をし、さらにステップアップしていけるかどうか、というところにポイントがあり、従来型の事業企画提案型のコンペとは少し色合いが違ったかもしれません。ですから、自分たちの優れた企画を認めてもらえなかったということでご不満の方もおありでしょうが、私たちはそれぞれ個々の事業の特性、それが各団体にとって、将来の活動、発展にどう繋がっていくのか、ということを見極めるために意を尽くしたつもりでしたし、その趣旨で審査するということを公にしてきました。その観点から今回の審査のポイントは、もちろん事業企画の良し悪しということもありますが、同時にそれがそれぞれの団体にとって、どれぐらい活動基盤を支えていくことになるのかということが、大きなポイントだったように思います。
今年落ちた団体も含めて、来年応募されるところへのアドバイスをお願いします。

▲ おうみNPO活動基金の
プレゼンテーションの様子

新川ぜひもっとたくさんの方に申請して頂いて、審査側が困るぐらいに増えればと思っています。ただし、その時には、やはり今年の応募でもそうだったのですが、基本的には事業計画をきちんと書くという点、その事業計画が持っている意味を明確に伝えられるような応募の仕方をしていただきたいと思います。例えば、申請書に客観的で実現可能性のある具体的な数字が表現されているとか、当該団体の活動として、まさにその中核になるような事業を今決めようとしているとか、そういうところがはっきりと審査員に伝わる、そういう応募書類の作り方、企画提案の仕方を期待しています。  今年、すでに助成を受けておられるところについて言えば、この1年間で何をどこまでやれたのか、この1年間の蓄積をどう評価して、その上に立って次の事業をどう展開できるのか、そういう意味でのハードルの高さを考えていただければ良いと思います。
基金の今後のあり方についてアドバイスをお願いします。

新川5000万円という金額を使い切りで出していく、そしてその間に県内のNPOがしっかりと活動基盤を作りあげていくということがこの基金の狙いですが、初年度の応募状況、そして今後もますますNPO・市民活動が広がるであろうという社会的な大きな流れの中で考えてみた時に、3年とか5年で使い切ってしまうような出し方で、本当にNPOの活動基盤を支えるということになるのかどうか。この点については少し検討する必要があるだろうと思います。NPO相互間の競争と、そしてその中で新しいNPOに生まれ変わっていく、あるいは成長していくというプロセスそのものを、県全体として作っていかないといけないということが、この基金の目的だと理解してますので、その意味では、助成の年限等々は別にして、もう少し継続的に長期にわたる視点でNPOの活動基盤支援を続けていく価値はあるんじゃないかと思います。  基金の出し方ですが、淡海ネットワークセンターという財団を使うやり方が、今後とも本当にそれで良いのかについても、検討を要すると思っています。仮にこうしたNPO支援を続けていくとしても、センター自体が県設置による財団で、その運営についてもやはり県政の政策の方向性を実現しているというところもあります。本来のNPO支援のための基金を考えてみたときに、財源は公的な資金であれ、NPOにそれが届く時にいわばそうしたお金の出元とNPOとの関係を一旦断ち切るような役割が、支援財団等の基本的な役割としてあるのだろうと思います。つまり財団によるNPO支援と県の出捐による基金との関係をきちんと区別できるかどうかがこれからは問われていくと思っています。

本日はありがとうございました。

助成決定団体 8団体 (順不同)

●農業小学校をつくる会(栗東市)
<事業名>みんなで耕す【小】学校「草の根農業小学校」および自然・生活体験キャンパス「くつき子ども村」の運営
<助成金額>1,310,000円

●おおつ環境フォーラム生ごみリサイクルプロジェクト(大津市)
<事業名>生ごみリサイクルテスト事業
<助成金額>500,000円

●菜の花プロジェクトネットワーク(安土町)
<事業名>菜の花プロジェクト経済性確立検討事業
<助成金額>500,000円

●特定非営利活動法人NPOぽぽハウス(彦根市)
<事業名>子どもの健全育成の為の子育て支援事業
<助成金額>1,180,000円

●NPO蒲生野考現倶楽部(蒲生町)
<事業名>「しゃくなげ学校」開設事業
<助成金額>1,620,000円

●特定非営利活動法人朽木針畑山人協会(朽木村)
<事業名>「プロジェクト山帰来2003」過疎地再生と活性化を目的とした「地域まるごと博物館」の展示及びインフォメーションのための施設づくり
<助成金額>1,880,000円

●スペースWILL(竜王町)
<事業名>不登校生ケアサポート事業
<助成金額>610,000円

●特定非営利活動法人CASN(大津市)
<事業名>チャイルドラインの開設
<助成金額>2,430,000円



淡海ネットワークセンター(財団法人 淡海文化振興財団)
〒520-0801 滋賀県大津市におの浜1-1-20(ピアザ淡海2F) 電話 : 077-524-8440 ファックス : 077-524-8442