|
●まず自己紹介と「未来塾」に参加したきっかけをお話しください。
水谷和菓子のプロデュースの仕事をしています。未来塾へ参加したきっかけは、入塾案内にあった「地域を徹底して学ぶことが実はグローバルにつながるのだ」という日高塾長の言葉に私の仕事に対する思いとの共通点を感じたからです。信楽に住んでいるのですが、信楽そのものを考えるためにいろいろな活動に参加しています。
小林県職員です。二年前に愛知川町役場に出向する機会があり、住民の方と接する業務を担当して、住民の暮らしは総合的なんだとあらためて実感し、職場以外の人と知り合うことの大切さを知り応募しました。地域での活動としては、友人と福祉施設や図書館で童謡や唱歌を歌うボランティアをしています。
斉藤会社に勤めています。入塾の動機は、五十歳になったのが一つの契機ですね。会社人間が社会人間になるとき、地域への戻り方が難しい。私自身はこれまで放送大学で勉強したり、地元で生涯学習の活動をしたりして、地域への関わりを模索してきました。今まで町内での活動が主でしたから、町外へと広がりを持たせたいと未来塾へ応募しました。
林 守山市職員で現在、淡海ネットワークセンターに研修という形で来ています。昨年度、政策研修センターの「淡海塾」に参加し、初めて市民活動について勉強しました。その結果発表会の時「市民側からの視点では見ていないのですか」という質問を受け、それが頭にずっと残っています。市役所の人間でも案外、職場以外の人と知り合うことは少ないので、未来塾でいろいろな方と出会い、その中で学んでいきたいと思っています。
●ほとんどの方が様々な方との出会いをとおして学んでいきたいというご意見ですね。ところで、未来塾は「地域プロデューサーが育つ塾」ですが、「地域プロデューサー」についてどんなイメージをお持ちですか。
林 まだ入塾して半年なので具体的なイメージは湧きませんが、自分としては、地域の問題を発見し解決していくとき、一人では解決できないことが多い。そんな時、できる人を引っ張ってこられる、またできる人を見つけ出すことができる能力を持っている人かな。
斉藤 会社で何かプロジェクトを実施するとき目的達成に向かって皆を引っ張っていくプロジェクトマネージャーに近い存在かなぁ。自分自身もまだ明確になっていなくて。五期生の中でも皆で話し合おうとしているところです。このことについては4期生の方にお聞きしたいですね。
水谷 辞書によればプロデュースとは「形がないところから形を創りあげていくこと」と書いてあります。地域プロデューサーはある時はリーダーでもあるし、縁の下の力持ちになることもある。活動するとき、さまざまな人の思いをつなぎ合わせながら創りあげていきますよね。そのとき、じっくり考えないといけないけれども、あまりにも人の思いを考えると物事が動かない。地域プロデューサーはそこら辺の見定めができる人のように思います。
小林 私は、入塾式の際運営委員の岡崎先生が「野球は監督がいて采配を振るうけれども、サッカーの場合はボールを持った人がその時のリーダーで、全体の状況を判断しつつパスを出す。地域プロデューサーはサッカーのミッドフィルダーに近い」というたとえ話をされたのがイメージとしてつかみやすかったです。四期生の中では、みんながそれぞれイメージを持っていて、一つに定義しなくていいんじゃないか、ということになりました。自分が思い描く地域プロデューサーに近づけるように努力しましょう、ということで。私個人としては、住民と関わる仕事や地域活動の中でコーディネートやつなぎ役ができるようになりたいと思っています。
水谷 リーダーシップをとれてもプロデューサーにはなれないということもありますよね!
斉藤 会社でも地域でも人を動かすのは基本的には同じだと思うのですが、会社でリーダーシップを発揮できても地域でうまくいくとは限らない。その違いが何か学びたいですね。
●小林さんと水谷さんは今二年目ということで、テーマごとに別れてグループ研究をされているのですね。
小林 グループは四つあり、私は「地域家族研究チーム」に入っています。地域の課題はいろいろありますが、その中で在住外国人とご近所づきあいのできる関係づくりをテーマに取り組んでいます。県内の先進NPOの活動訪問や、そこで考えた手法を実際にやってみて検証しながら、何かモデルを示せればと思っています。
水谷 私は生活文化企画集団「よったり」というグループです。「生活文化とは生きることそのもの。アートはすべての人の持つ力と喜び」というテーマから出発しています。「捨てればただのゴミに!アート体験にすれば感動と笑顔に!」とゴミアートのイベントをしましたが、これをさまざまな地域のイベントにしていこう!そして感動体験をつくっていこうと考えています。
斉藤 グループ研究は未来塾を卒塾したあとも継続するのですか?
小林 何かを創りあげ成果を上げるには1年間の研究期間は短いと思います。ただ、卒塾後も研究を続けるのかどうか、グループ内で話し合いはできていないですね。
水谷 価値観も興味の対象も何もかもバラバラの人間が集まってグループとして研究し、それで期間内に何か成果が出れば一番よいと思いますが、それ以上に、ここで自分たちが何かやったという経験を通じて学び、そして地域に帰っていくというのもよいと思います。
林 五期生はこれからグループ分けに入っていくのでみんな不安だろうと思います。でも、四期の方の話を聞いていると、成果も必要だけれども、それ以上にここでの人との出会い、つながりが大切なのかな、と思いました。
●今回の座談会は未来塾をまだ知らない方へ未来塾がどんなところかを紹介することが目的です。もし皆さんが未来塾を勧める場合どのように勧められますか。
水谷 近江のことは近江に住んでいる自分たちにかかっている。メニューがたくさんあるので時間に余裕がある人でないと少ししんどいかもしれませんが、勇気を得るすばらしい学びの場所ですよ、と勧めたいですね。
小林 今「協働の時代」といわれます。私が行政の人間だから、やはり行政の方にかかわってもらいたいと思います。ここで人づきあいの経験を重ねることにより、それが仕事上でも役に立つと思います。
斉藤 私は会社勤めの方に勧めたいですね。特に僕らの年代の人。退職されてからでもいいのですが、やはり四,五十代から地域の人と人づきあいができるようネットワークづくりを始めていかないとちょっと遅いと思います。
林 私は行政職員がNPOを知るためにいいと思います。役所の中ではNPOの現場を知る機会はほとんどないですよね。だからNPOに対するイメージが変わると思います。
●最後になにか未来塾に期待することなどありましたらお願いします。
水谷 いろんな経験、世代、個性を持った様々な人が集まった集団が未来塾だと思うので、ここを経験した人が網の目のようにネットワークを張っていく、そしてその網の目から近江が見えてくる。そのためには未来塾が続いていくことが大切です。だから事務局の方にはがんばってもらわないと。
小林 未来塾への期待というよりも、塾をとおして自分がどう変わるかが重要だと思います。みんなが活き活きと暮らせるために自分に何ができるのかが仕事上でも地域活動でも私にとってのテーマで、未来塾はそれに向かって歩き出すためのひとつの扉だと思います。また、未来塾でつながりができ、他の地域でがんばっている人を知っているということは強い支えになると思います。
林 ここは地域プロデューサーを「育てる場」ではなく「育つ場」と言っていますよね。だからどれだけ伸びるかは個人次第ですが、何かヒントを得ていきたいと思います。
斉藤 地域プロデューサーとして地域を元気にするため地域で何か事業を興す、NPOだけでなくコミュニティビジネスも含めてですが。その手法を学びたいと思っています。
●今日はありがとうございました。今年度は「おうみ未来塾」六期生を募集します。地域プロデューサーになって滋賀で活動していただくために、多くの方の参加をお待ちしています。 |