| ◆お◆う◆み◆ネ◆ッ◆ト◆エ◆ッ◆セ◆イ◆ |
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| 久しぶりに雪の舞う大津の夜、熱く盛りあがる小さなホールがあった。沖縄音楽界のホープであり、世界にその活躍の場を広げている大工哲弘の滋賀における初ライブの場だ。大工は今や大阪ドーム、大阪城ホールを埋める大観衆の前で、深い感動を与え、実力は群を抜く歌い手。そのすばらしさについてはいずれくわしく伝えたいところであるが、なぜ今沖縄か、ということについて考えさせられる時代だ。 このライブの主催者は、大津の市民交流グループ「地球遊人」の中心メンバーでもある野村博文さん。氏自身沖縄で2年間過ごした体験をもつ。当時たまたま出会った滋賀から来た若い女性が「帰ったらしんどいことばっかり待っている」といったのを聞いてそんな子たちのために何かしなければ、と行動がはじまったという。大津に店を開くかたわら、沖縄から熱くさわやかな風を呼んでいる。雪の夜も、近所のおっちゃん、おばちゃん、若い学生、に交じって、琵琶湖博物館のグライガー博士、NHKの仲松副局長、そして京都からは共同作業所YOUYOU館の面々が集まり、夜おそくまで交流が深まった。 沖縄は、今だに基地問題でゆれているのに象徴されるように日本の中では、もっとも開発、都市化が遅れている、というよりおいてきぼりにされてきた地域だ。ところが、私は今、日本でこれほど文化度の高いところは他にないと考えている。都市としての発展といわれることと、そこに生きる「人の豊かさ」とは必ずしも一致しないのだ。 滋賀と同じくらいの人口の小さな島に、沖縄独自の歌が五千曲とも六千曲ともあるといわれる。そして多くの市民が見事な歌い手であり、踊り手である。そんな広いすそ野があって、知名定男、ネーネーズ、りんけんバンド、ディアマンテス、金子よりこ、石嶺聡子といった多彩ですばらしいアーチストが次々と輩出され、はては安室奈美恵、知念里奈のようなアイドルタレントまで沖縄勢力が占める。そればかりではない。食文化をはじめ生活文化、市民活動と多くの面で大したものをもっている。 なぜ沖縄が文化の先進地であるのか。その答えは簡単ではない。ただはっきりいえることは、私たちよりも美しい自然とあたたかい人の心、助け合いのコミュニティ、そして自由な時間と精神を多くもっていることだ。 沖縄は癒しの島であり、夢が遊ぶ島である。滋賀においても、あの雪の夜を想うたびに、そんな地になってほしい、とのねがいがつのる。 |
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高田 昇(たかだ・すすむ) 都市計画家、立命館大学教授(政策科学部) COM計画研究所代表 ■1943年大阪市生まれ、神戸大学工学部建築学科卒業後、1970年COM計画研究所設立。1990年立命館大学教授に就任。その間、各地のまちづくり事業にプランナー・コンサルタントとして調査、計画、企画・推進、コーディネートの業務にあたる。 |
