![]()
|
■NPO対談■ 藤井絢子さん(滋賀県環境生活協同組合理事長) ![]() 日本一大きな湖である琵琶湖。滋賀県民にとって、琵琶湖は「あって当たり前」的な存在です。しかし、琵琶湖は滋賀県民だけのものではなく、琵琶湖淀川水系の多くの住民の生活に影響します。多くの流域住民の生活に密接する琵琶湖の環境を左右するのは滋賀県民の琵琶湖への関わり方です。 今回のおうみネットでは、琵琶湖にこだわり活動を続けている滋賀県環境生活協同組合理事長・藤井絢子さんとびわ湖自然環境ネットワーク代表・寺川庄蔵さんに環境問題への「こだわり」を語っていただきました。 |
![]() |
![]() |
|
|
滋賀県環境生活協同組合理事長 |
びわ湖自然環境ネットワーク代表 |
|
●活動のきっかけについて教えてください。 寺川 もともと比良山を中心に山登りが好きだったんです。登山をしている時にゴミがたくさん落ちていて、「いっぺんゴミでも拾おうか」ということから始めました。ゴミ拾いなんてあまり楽しいことじゃないでしょう?でも、一度やると、「何かいいことやった」という満足感というか、結構おもしろかった。じゃ、毎年続けていこうということになり、そして他の山でもできないか、と広げていきました。当時は開発ブームの真っ最中で、ゴミだけでなく林道建設やスキー場開発など自然が破壊されている現場に出会い、いろんな開発問題などに取り組み始めました。その後、県内の様々な地域で、環境問題に関わる団体の情報交換、意見交換の場として、1990年7月にびわ湖自然環境ネットワーク(FLB)を立ち上げました。
●活動を続けてこられて当初との違いを教えてください。 藤井 環境生協を立ち上げ、合併浄化槽の普及をはじめ、琵琶湖に注ぐ水の浄化をどうするかということに取り組んできましたが、琵琶湖の水質は一向によくならない。問題はそんなにシンプルじゃないんですね。様々な要因が複雑に関係している。その中で琵琶湖そのものじゃなくて、琵琶湖をとりまく流域全体で、住民がどれだけ自分の問題として関われるか、自分たちの暮らし全体に目を向け、暮らし方そのものを再点検する活動に変わってきました。
●現在取り組んでいること、NPOだからできたこと。 寺川 「よしよしプロジェクト」については、昨年からやり始めましたが、見事に失敗。今年は成功まではいっていませんが、ヨシが根付いて出てきたので、一歩前進したかと。ある意味、行政は一つの形を作らないといけない。失敗を許されない存在ですね。それに比べれば僕らは気楽にチャレンジできる。今、森が死んでいるということが琵琶湖の汚れる原因の一つでしょう。間伐材を利用するこのスタイルでヨシがうまく活着することになれば、森林と琵琶湖とのつながりもできてくるので、新しい提案が出来るかと思っています。
●NPO(NGO)の限界について。 藤井 運動は楽しくないとやらないけれど、それだけでは時代は変わらない。「したたかに時代を読み解いてシナリオを作って、発信していく」ということがないと世の中は変えられないわけで、時代をどう読み解くか、そして読み解きながらそれをどう高めていくのかの仕組みが必要だと思います。その点を私も寺川さんも悩んでいるところだと思います。そこで必要となるのが専門性です。自分たちのこの動きを高めるためにはどういう専門家が加わってくれればいいのか、ということを私は常に思って行動しています。例えば政策提言するにしても、「時代を変える一つのヒントになるぞ」となるには、官僚や政治家に「うん」と言わせなければならない。そのためには、したたかに絵を描く必要がある。同時に豊富な人のネットワークを持つことがとても重要だと思います。
●行動に移せない人や次世代に向けて何かアドバイスを。 藤井 長年、水俣病に取り組んでこられた原田正純医師が「地球環境問題は子宮環境問題だ」と述べられたことに感銘を受け、「いのちと食」にこだわって活動してきました。寺川さんと私は同年代で、子どもの頃の原体験が大きいと思います。生き物や自然に体全体で親しんでいます。そういう体験があると、山の痛みが自分の痛みと感じる。そうすると、はじめは感性のみで行動しますが、後は「開発の問題って何なの」と論理的になっていきます。そのように活動は変化していくと思います。子どもの頃の原体験ということで言えば、親も忙しくて、周りの環境からも自然とふれ合わせていないと悲観される親御さんもいらっしゃるかも知れませんが、私たちの子どもの頃はほったらかしでしたでしょう。だから親が教えるとか考えなくていいと思います。ただ、社会に様々な場がなければ、学校や行政に頼むのではなく、私たち自身がそこをどういう風に子どもたちと共に準備していくのか考えていく必要はあります。
●今日はどうもありがとうございました。 |
|||||||||||||||||||
|
|








