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淡海ネットワークセンター(Ohmi Network Center for Voluntaly Organizations)
淡海ネットワークセンターは、地域や社会の課題解決に自主的に取り組むNPOや市民活動をサポートしています。

・・・巻頭コラム・・・

アンケートから考える

第8回 生態系の仕組みはバロック音楽に似ている?

  琵琶湖は永い年月を掛けて、今の伊勢湾あたりから移動してきた。やがて福井小浜のあたりから日本海へ至るという。もちろん、1千万年の年月を掛けてではあるから、琵琶湖が日本海とつながって汽水湖か湾になる頃まで人類が生きていられるかどうかという、永い時間ではある。地域固有の生命も、こうした時間をかけて種を生み、ある種は滅亡しつつ、しかし絶えることなく枝分かれし、受け継がれる。地球上の生物種は数千万あるとも言われるが、人が自然との関わりを大きく変えた産業革命以降に種の絶滅の早さが増していて、今は1時間あたり3種が滅びているらしい。
 生態系で自然を捉えるということが大切なのだが、なぜ大切なのかを理解している人は少ないようだ。これは、人類の未来を考える上でも重要なことである。よく食物連鎖のピラミッド図を例に挙げて、人間が生態系を破壊していることの指摘をされる方もいるし、アンケートに答えた方にも見受けられる。
 人には一見、何の役に立っているのか分からないような虫も、食物連鎖のピラミッドの中で上位と下位の種をつなぐ役割を持っていたり、ある季節、ある環境においては別の虫と関係しながら特定の植物の繁殖に強く関わっていたりする。複雑な自然界は、実は非線形の世界、フラクタルでいっぱいだが、生態系においても絶え間ない自己相似的な秩序を持ちながら、少しずつ異なった環境を創り出している。それを私たちは、積み上がった積み木の途中から、一つ、一つ抜いていくように、生態系の破壊を進めているのだろう。このことをよく理解しないで、そういう仕組みになってる自然を漠然と捉えているだけのようだ。
 連なった自然の秩序を「バロック音楽に似ている」とある人が言った。私たちは、自然環境や風景という心地よい緊張感を楽しませてもらっている。その奥には、まだ探りきれていない不思議がいっぱい詰まっていると考えれば、とても大切なものだとは思いませんか。(事務局スタッフ 木村光一)


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