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淡海ネットワークセンター(Ohmi Network Center for Voluntaly Organizations)
淡海ネットワークセンターは、地域や社会の課題解決に自主的に取り組むNPOや市民活動をサポートしています。


おうみネット講座

Vol.2【日本人の寄付意識】

 1999年に日本で行われた調査では、87%の人が1年間に寄付をしたことがあると回答しています。「日本には寄付文化がない」という言葉を聞くことがありますが、どうもそうではないようです。
 ただ、日本の寄付には、一世帯あたりの寄付金額が少額である(アメリカの約1/55)、ボランティア団体やNPOに寄付をする割合が低いといった特徴があります。これには、日本人の寄付に対する意識が影響しているようです。

■「人知れず」「ささやかでも」という考えと「横並び意識」
 アメリカで2000年に行われた調査によると、「人はなぜ寄付をするのか」という問いに対して「その大義に強く共感するから(59%)」、「正しいことや倫理的なことをしたいから(47%)」といった回答が上位になっています。
 一方日本での調査では、「助け合いの心の表現(89.3%)」との考え方が目立ちます(図)。
 これは、自分が現在幸福であるのは、どこかの誰かのおかげであり、それに感謝して自分も誰かのお役にたちたいという「おかげさま」の考え方です。また、恩を受けた相手に直接お返しをするのではなく、自分が寄付をした場合でも直接の見返りを求めません。「人知れず」行う善行こそ貴いのであって、過度に社会にアピールする行為も好まれません。また、金持ちが大きな寄付をするよりも、「ささやかでも」心のこもった寄付をすることに価値がおかれます。「陰徳陽報」「貧者の一灯」という思想の影響を日本人は強く受けています。
 また、日本人には、みんなと同じであることを好む「横並び意識」という志向性があります。他者よりも目立つことを嫌いながらも「自分はなにか他人の役に立ちたい」と考えている人が多いといえます。

「共同募金とボランティア活動に関する意識調査(第2次)」より。2000年10月
社会福祉法人中央共同募金会

■寄付集めに消極的なNPO
 日本人の9割ちかくが寄付をしているという調査結果からも、日本に寄付文化はあると言えるのですが、多くのNPOは財源としての寄付を考えていません。その理由として、NPO側が日本には寄付文化はないと信じ、これまで積極的に寄付を集めようとしなかったこと、日本の寄付市場に関するマーケティングリサーチがきちんと行われていなかったことなどがあげられます。また、寄付を頼むのは卑しいという意識もありました。こういったことから、これまでNPOは寄付者より会員を募る傾向にありました。
■寄付市場のゆるやかな移行
 1990年代半ば頃から、日本の個人寄付市場はゆるやかな転換を始めています。バブル崩壊後の長期におよぶ景気後退や、1995年の阪神淡路大震災におけるボランティアの活躍といった出来事から、日本社会で市民活動やNPOの重要性が認識されるようになりました。1998年に特定非営利活動促進法(NPO法)が制定されたのもその表れであり、こういった活動に対する人々の関心、期待も高まっています。
 実際、共同募金についても、公募を行いNPOに配分する都道府県は増えつつあります(2003年度で23都道府県)。また、企業もNPOを支援することで社会的信用を得ることを考え始めています。
 日本ユニセフに対する寄付がこの10年間伸び続けているなど、日本でも、寄付金が具体的にどのような役に立っているかを、判りやすく示せるNPOへの寄付が、徐々に増えてきています。発想を切り換えて、寄付金がいかに公共の役にたっているかを示し、寄付者を募ることを考えてはどうでしょうか。工夫次第で、寄付金収入を増やす可能性は広がっています。
(フリーライター 大山純子)

※次回は「NPOが寄付を増やす工夫」について考えます。
参考資料「日米の寄附市場とNPO」 シーズ=市民活動を支える制度をつくる会


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