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淡海ネットワークセンター(Ohmi Network Center for Voluntaly Organizations)
淡海ネットワークセンターは、地域や社会の課題解決に自主的に取り組むNPOや市民活動をサポートしています。

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特集:淡海とぴっくす
今の学校教育で一番深刻と思うのは?

学校とNPOがつながる
〜開かれた学校から見えてきたこと〜
 これからを担う子どもたち。その子どもたちの人間性や社会性を豊かに育むためには、学校だけではなく、様々な主体が連携し、子どもを見守り、育てていく必要があります。今年から滋賀県では、11月1日を「滋賀教育の日」と定めました。教育について考え、社会全体で子どもを見守り、育ちを支える環境づくりを促進するための日です。そこで、今回は、NPOと学校の連携から教育を考えてみたいと思います。

兵庫県西宮市での取り組み・LEAF(リーフ)の環境学習支援
 兵庫県西宮市は、2003年に全国初の「環境学習都市宣言」を行った。そこで、子どもたちの環境教育(学習)に取り組むNPOがある。「NPO法人こども環境活動支援協会(Learning and Ecological Activities Foundation for children):通称LEAF(リーフ))」である。リーフは1998年に、子どもたちの環境活動を地域や学校などあらゆる場で支援することを目的に設立された。
 リーフが行っている活動は、「エコカード」システムによる環境学習支援がベースとなっている。「エコカード」とは、市とリーフが共同開発したもので、子どもたちが環境学習や活動に参加すれば、学校や地域の大人からスタンプを押してもらえるというものである。そのスタンプが10個集まると、「アースレンジャー=地球を守る人」として、認定証がもらえる仕組みになっている。設立当時から事務局スタッフとして関わってきた長手さん(現事務局次長)は、「このシステムを始めた当初は、エコカードの認知度はまだまだで、学校側に受け入れてもらえるようになるまではずいぶん時間がかかりました。」と当時の苦労を笑顔で語る。印刷物ができても、単に送るのではなく、直接学校に持っていっては説明をするなどして徐々にコミュニケーションを深める努力をしてきたという。今では学校側から様々な相談が寄せられるようになってきたということだ。
 このカードの特徴は、学びが学校の中だけで終わらずに、子どもの生活に結びつけて実行できるところにある。そのため、家庭や地域の人たちも協力して、子どもを見守り、育てる必要がある。「子どもたちは案外狭い世界で生きています。このカードをきっかけに、様々な大人と出会い、関わりをもつ中で、多様な価値観を身につけていって欲しいと思います。」と長手さんは語る。
 また、リーフはPTA活動への支援も行っている。西宮市では親たちがリーフの助言や協力を得て教師とともに授業をつくったり、教師が作る年間カリキュラムに対して親やリーフが意見を交わし、提案できるようになっている。これにより、親が子どもの教育に主体的に関わっていけるのだという。リーフ事務局の小川雅由さん(元リーフ事務局長)は、「教育の主体は親です。先生は自分がやるものだと思い込むと、親や地域は関わりにくくなるだろうと思います。先生は、数年で変わりますが、親や地域は子どもと長く関わっていきます。教師は、子どもが地域で育っていくことを支援する立場から関わっていけばいいのではないでしょうか。」と、親や地域の大切さを語る。
 さらに、リーフは学校と企業をつなぐ役割も果たしている。学校では「外部人材」の需要が高まり、その一つとして、企業がある。しかし、学校や企業が単独でつながり合うことは難しい。そこで、リーフがつなぎ役を行い、なるべく両者に負担をかけない形で、コーディネートを行っている。
 その他リーフは、学校の教員向けの研修や小学校6年間を通じた環境学習プログラムの開発など幅広い活動を行っている。
 「私たちは、学校だけで行うことが難しい部分を色々とつないでいます。こういう団体は必要だと思いますが、将来的には地域の中でたくさんこうした人やNPOが出てきてくれればと思います。また、「エコカード」もあくまでもきっかけづくりであって、今後はあのカードがなくても、人と人がつながり、自然にエコ活動がされるようになればと思っています。」と今後の目標を語った。
「NPO法人こども環境活動支援協会」
環境学習
●住所:兵庫県西宮市甲風園1丁目8-1ゆとり生活館「アミ」1F
●TEL/FAX:0798-69-1185
●URL:http://leaf.or.jp/
●email:kodomo@leaf.or.jp
●活動内容:(1)環境学習システム・プログラムの開発
(2)学習・活動の受託やアドバイス
(3)多様な主体とのパートナーシップ事業 など
●会員数:正会員(個人)1988名(団体)84団
体様々な主体で会を構成。中でも、企業会員が約3分の1を占める。この特徴を活かし、「企業・学校・ NPOによる環境学習支援プログラム」の開発を2002年より実施。企業同士、企業と学校のコーディネートをリーフが行う。市の環境学習事業「地球ウオッチングクラブ」は環境省(当時)の「こどもエコクラブ」の基本モデルとなっており、1988年からはリーフが受託。リーフ設立当初より西宮死教育次長が理事として就任するなど、学校との連携にも力を入れている。エコカードは、市内全小学生に配布され、現在、その数約27,000人。エコスタンプを押す店舗や施設・地域団体などの協力数は約2,100。家族でアースレンジャーになる「アースレンジャーファミリー」や、クラスで取り組む「エコメッセンジャー」・「エコトレード活動」などエコカードを充実させるサブシステムも用意されている。

滋賀県での取り組み・子どもの育ちを支えるために
連携授業の風景 一方、滋賀県でも、学校とNPOのつながりが出てきている。その中で、美術教育は、全国に先駆けて、学校と美術館、その間をコーディネートするNPO(子どもの美術教育をサポートする会)との3者による連携授業に取り組んできた。元草津市老上小学校の校長(現滋賀県総合教育センター所長)で、この取り組みを始めた馬場輝代さんは「連携授業を始めた当初は、まだ教えるのは教師の仕事という意識が強くあり、他者が教育の現場に入り込むことに抵抗がありました。しかし、子どもたちに本物に触れる楽しい授業を体験させてあげたい、という想いは私やNPO、美術館の方はみな同じでした。」と当時の状況をこう振り返る。組織も成り立ちも違う学校と美術館が一つの授業を作り上げるまでには様々な苦労があったという。しかし、その困難を乗り越え、見事に授業ができたのは、両者の想いに耳を傾け、何度も何度も調整に奮闘されたNPOの存在があったからだと、力を込め語られる。通常、こうした一つの連携授業を行うまでに約半年ほどの準備期間を要するのだという。先生側にも当然負担はかかる。しかし、本物の美術品に触れたり、プロから学ぶ授業には深みがある。また、関わる人が複数になることで、先生が一人では見られていない部分を発見することができる。この授業で、3者とも大きな手応えを感じたという。しかし、事前の準備を怠り、互いにもしくはどちらかがもたれ合うような形で話が進められると最終的には不満が残るのだという。大切なのは、子どもたちのために皆が主体的に取り組む姿勢である。
 開かれた学校運営については、行政側も「コミュニティスクール」制度の導入や「学校公開週間」の制定など様々な取り組みが行われている。
 学校は今、多様な主体と連携して子どもを育てていくことが求められている。学校での授業や経験は、子どもたちにとっては一生に一回のものである。しかし、学校は今、何もかも受け入れて、パンクしそうな状況だという。馬場さんは、「学校では、子どもたちに基礎学力をつけると同時に、人との関係づくりなど社会的な学習もしていかなければならないと思います。その中で、特に後者の部分については、色々な人の力を学校側もとりいれていくことが大切ですし、必要な事です。」と語る。
 近年、科学や国際理解、スポーツ、情報教育など様々な分野で学校とNPOの連携が進んでいる。学校はNPOの力をうまく取り入れ、NPOも学校を通して子どもたちに自らの想いを伝える。両者のこうしたWIN・WINの関係づくりを進め、これからますますつながりが広がっていくことが期待される。
(インタビュアー・記事 皆黒)
「子どもの美術教育をサポートする会
美術教育
●設立:2000年
●目的:すべての子どもたちに本物の文化芸術に触れる機会を与え、豊かな感性と心を育てる。
●活動内容:(1)学校・地域と美術館・博物館との連携授業のコーディネートとサポート
(2)教育関係者への研修
(3)文化ボランティア養成講座 など
●会員数:45名(大人15名と学生30名)
小学校との連携授業からスタートし、中・高・公民館・保育園などへと活動の幅が広がる。2000年にスタートした連携授業が、今年はすでに小・中・高校・養護学校等約30校で実施。昨年の年間授業回数は50回、これまでに関わった生徒数は約2万人。子どもたちの普段と違う輝く表情、その笑顔から、相談依頼校は年々増加している。2003年〜20055年には文化庁の「文化ボランティア推進モデル事業」として採択され、全国的にも先駆的な活動事例として、文化庁長官が視察に来ている。今年は、学生文化ボランティア、大学との連携、文化行政との連携による、子どもたちへの文化芸術体験の仕組みづくりに力を入れている。7年間の活動を通して、滋賀の文化力を生かした次世代教育支援の可能性は大きいと痛感している。
※2005・2006おうみNPO活動基金助成採択先
エコカード表
エコカード裏
●エコカード(3・4年生用) 上:表 下:裏
エコカードのしくみ
学校・家庭・地域をつなぐエコカード。エコスタンプを押すことで子どもたちのまわりの環境活動が「目に見えるかたち」となる。エコカードは発達段階に応じて、1・2年生用、3・4年生用、5・6年生用に分かれている。2003年からは中学生以上の「エコアクションカード」もできた。

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淡海ネットワークセンター(財団法人 淡海文化振興財団)
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